老化対策で有名なキーワードは、抗酸化や紫外線対策、保湿対策などではないでしょうか。
その中で最近注目されてきているのが糖化現象による老化です。糖化というキーワードはまだまだ知られていないのかもしれません。
ここでは、糖化について詳しくお話しします。
目次
老け顔になってしまう糖化が怖い
糖化ってどんなこと?
糖化とは、体内で糖質とタンパク質が結合して糖化生成物のAGEsが蓄積されることを言います。
食事で摂取した糖分が全てエネルギー化してくれればいいのですが、残念ながらエネルギーとして消費できなかった場合は、体内に溜まっていきます。
すると、もともと体内に存在するタンパク質と結びつきやすくなるのです。
例えば、パンにはもともと糖質とタンパク質が含まれていますね。それを焼くとタンパク質と糖質が結びついてこんがりときつね色に焼きあがります。
つまり、これこそが糖化現象なのです。
体内の場合は、皮膚のタンパク質であるコラーゲンやエラスチンと糖質が結びついて、肌を黄色くくすませていきます。
糖化はどんな時に起こる?
糖化は、食後1時間の間に起こりやすいです。
食事をすると、食後の30分後から1時間の間に血液中の糖分、つまり血糖値が上がります。まさにこの血糖値が上がる時が糖化が起こりやすいタイミングなのです。
食後の血糖値が高くなるほど、糖化現象が起こる確率が上がります。
血糖値を実際に測るのは難しいので、わかりにくいですが、食後の2時間以内にお腹が空いてしまう人は血糖値が高い可能性があります。
食後に血糖値が高くなると、血糖値を下げるためにインスリンが分泌されます。インスリンによって血糖値は下がりますが、血統エネルギーはエネルギーに変えられるのではなく脂肪になります。
その脂肪は内臓脂肪となり中年になるとメタボになる恐れもあります。
糖化が進むとどうなるの?
糖化が進むほど、恐ろしい老化現象が待ってます。
肌が黄色くなったような気がする、肌のハリがなくなったような気がする、白い服を着ると肌がくすんで見えるなどの異変を感じたら、すぐにでも糖化対策を始めるべきです。
糖質と結びつくタンパク質は、肌の真皮層にあるコラーゲンやエラスチンです。つまり、糖化生成物が増えるほどコラーゲンやエラスチンは減少していきます。
しかも、一度生成された糖化生成物は分解されないのでずっと蓄積されたままなのです。
コラーゲンやエラスチンが糖化生成物に変換されていくほどに、肌のハリがなくなり、深部からのシワやたるみに悩まされることになります。
一気に老け顔になるので驚きますよ。
また、黄ぐすみも発生するので確実に肌の透明感がなくなります。さらに糖化が進むと、肌のターンオーバーが低下するので、肌がごわごわするようになったり、乾燥やシミなどのトラブルが多くなります。
肌だけではなく、髪のタンパク質と結びついて糖化生成物を作り出すこともあります。すると、髪が痩せたりパサつきが目立つようになります。
このように、糖化が進むほどに深刻な状態になり、元には戻れません。
ですから、すぐにでも糖化対策を始めるべきです。
老け顔から逆転するためにはどうする?
糖化によって減ってしまったコラーゲンやエラスチンは線維芽細胞を活性化させれば生成されやすくなります。線維芽細胞とは、コラーゲンやエラスチンが存在する真皮層にある弾力成分を生み出す細胞です。
コラーゲンやエラスチンを化粧品などで補給するのではなく、最近は内側から増やす美容法が流行っています。コラーゲンピールやプラセンタ注射や成長因子注射などが人気なのも正にこれです。

クリニックに行かずに誰でもできる老け顔対策をするなら
例えば、プラセンタの摂取もおすすめ。
プラセンタには、5種類もの成長因子が含まれており、線維芽細胞の働きを活性化するFGFも含まれています。
そして、タンパク質やアミノ酸もたっぷり含まれているので、早目に対策すれば糖化による肌のダメージを少しずつ改善していく事ができます。
老けないためにおすすめの食事はコレ
糖化を防ぐ「抗糖化食品」がおすすめ
抗糖化食品を毎日に取り入れると、老化の原因にもなる糖化を防げます。
糖化は、食事で摂取した糖質と体内のタンパク質が結合して、糖化生成物のAGEを作り出します。AGEが増えるほどに、体内で必要なタンパク質が奪われて老化現象が進んで行きます。
それを食い止めるのが抗糖化食品なのです。
抗糖化食品の働きには、いくつかの種類があります。糖質の代謝をあげたり、糖質の吸収を防いだり、糖質とタンパク質が結合するのを防いだりなど、それぞれ働きを持っています。
ここでは、糖化を防ぐ抗糖化食品を働き別にご紹介します。
糖質の代謝を促進する食品
食品から摂取した糖質をエネルギーに変える力を促進すれば、血液中に糖質が余るのを防げます。
糖質が体内に余る量を減らすことで、糖化生成物のAGEになる確率を減らせます。糖質の代謝を促進する食品を摂るのも大事ですが、軽い運動も習慣づければさらに糖質の代謝が上がります。
糖質の代謝を上げる栄養素はビタミンB1とαリポ酸、コエンザイムQ10です。
ビタミンB1
⇒糖質をエネルギーに変えるために働く補酵素となり、豚ヒレ肉や豚もも肉、豚ロース肉、うなぎのかば焼などに多く含まれています。
αリポ酸やコエンザイムQ10
⇒細胞が糖質をエネルギーとして変換するサポートをする酵素となり、糖質代謝を促します。αリポ酸は、牛レバーや牛ハツ、牛肝臓、トマト、グリーンピースなどに多く含まれています。コエンザイムQ10は、イワシやサバ、豚肉、牛肉、落花生などに多く含まれています。
糖化を阻止する食品
糖質がタンパク質と結合するのを阻止する抗糖化食品もあります。糖化を阻止する食品で有名なのは、生姜とシナモンとクミンです。
生姜は高い抗糖化作用が確認されており、さらには抗酸化作用もあるので注目です。シナモンは生姜に次いで抗糖化作用が高いのでぜひ取り入れていただきたい食品です。
クミンはカレーのスパイスで抗糖化作用が高いと確認されています。カレーに加えたりなどして、積極的に取り入れましょう。
糖の吸収を抑える食品
食事によって糖質を摂取してから胃で消化されて、その後、腸で吸収される速度を緩やかにすることで糖質の吸収を抑える食品もあります。
つまり、食事後の血糖値の上がりを抑えてくれる食品ですね。
食事後の糖質の吸収速度を緩めて血糖値の上がりを緩やかにしてくれる食品は食物繊維たっぷりの野菜や海藻、きのこ類、そしてネバネバ系の食品です。
これらの食品は、食道や胃、腸などの消化や吸収に関わる臓器の周りの栄養素を包み込んでゆっくりと移動する特徴を持っています。
そのため、特に胃から腸へと食べたものが移動する時のスピードが遅くなるため、腸での糖質のスピードも緩やかになるのです。それは全て、食物繊維の働きなのですね。
食物繊維が多いのは
⇒焼き海苔、ワカメ、とろろ昆布、キャベツ、ごぼう、おから、納豆、もずく、人参などです。
食事をするときは、食物繊維が多い食品から食べると、さらに糖質の吸収を緩やかにしていけます。また、血糖値の上昇を緩やかにすると、インスリンの分泌で脂肪を溜め込むリスクも減らせるので、内臓脂肪化やメタボを予防できます。
いかがでしたか?
これらの抗糖化食品は、普段の生活の中で意識しなければ、あまり摂取しないのかもしれません。
やはり、糖質が多い炭水化物がメインの食事ばかりになりますので、糖化防止のためにも肥満防止のためにも、抗糖化食品を積極的に取り入れていけるといいですね。
特に、30代40代の女性は肌の糖化に気をつけるべきです。
肌の場合は、コラーゲンやエラスチンのタンパク質を奪ってAGEが作り出されてしまうので、糖化が起こるほどに肌のハリが失われて肌老化が進んで行きます。
最近急に老けた・・・という人も糖化が原因の可能性が高いです。