ダイエットにおいて重要なのはいかにして身体に付いた体脂肪を落とすかの一点に限ります。
体脂肪を落とすことこそがダイエットの目的であり、痩身効果を発揮する一番の方法となってきます。そこでまず把握しなければならないのが、1日に必要とされる摂取カロリー数です。
体脂肪を落とす方法で欠かせないのが食事療法です。食事によって摂取するカロリー数を身体が1日に必要な消費カロリーよりも少なくすれば、不足分を体脂肪で補おうとするため痩身効果が発揮されます。
よって、まずは自分に必要な摂取カロリー数を知った上で、摂取する食事のカロリー数を決定する必要があるのです。
また自分に必要な摂取カロリーを知って、カロリー摂取を維持すればダイエット成功後も肥満になることなく標準体重を維持することも可能です。
そこで今回は効率よくダイエットを進めてもらうためにも、1日に必要な摂取カロリーはどれくらいなのかを詳しく説明していきます。
目次
1日に必要な摂取カロリー数はどのくらい?
1日の摂取カロリーの目安は?
一般的には女性よりも男性の方が必要とする摂取カロリー数は大きく、加齢が進むほど基礎代謝が落ちるので必要な摂取カロリー数も少なくなります。

しかも、体格や1日の活動量によっても変わってくるので、必要な摂取カロリー数は個人によって違ってきます。一般的な成人が必要とする摂取カロリーの目安が1800kcal~2200kcalと幅が持たされているのも、この個人差を考慮してのことです。
よって、より正確な摂取カロリー数を知りたい場合は、下記の条件を考慮した数字が必要になってきます。
・性別
・年齢
・労働等の重度
⇒軽い(デスクワークや主婦など)
⇒中程度(立ち仕事の人や営業の人)
⇒やや重い(1日1時間程度の運動をしている人)
⇒重い(1日1~2時間激しい運動をする人、宅配の仕事や建設の仕事)
そしてこの3つを考慮した目安が下記の通りです。
・女性 20代
軽い 1800kcal
中程度 2000kcal
やや重い 2400kcal
重い 2800kcal
・女性 30代
軽い 1750kcal
中程度 2000kcal
やや重い 2350kcal
重い 2750kcal
・女性 40代
軽い 1700kcal
中程度 1950kcal
やや重い 2300kcal
重い 2700kcal
また摂取カロリー数は下記のような計算式でも求めれます。
・標準体重から計算する方法
・目標体重から計算する方法
1日の摂取カロリーの計算方法・計算式
標準体重から計算する方法
この方法はまず、自分の標準体重を求める必要があります。
標準体重は「身長(m)×身長(m)×22」計算式で求められます。
よって身長が170㎝の場合は「1.7×1.7×22=63.58」となり、標準体重は約64㎏となります。そしてこの体重に下記のように25~30を掛けたものが必要な摂取カロリー数です。
・64×25=1600kcal
・64×30=1920kcal
よって標準体重が約64㎏の人に必要な摂取カロリーは1600kcal~1920kcalとなります。
目標体重から計算する方法
またもう一つがダイエットの目標体重から計算する方法です。
この計算方法は目標とする体重に25~30を掛けて計算します。
よって目標体重が50㎏の場合は、
・50×25=1250kcal
・50×30=1500kcal
となり、必要な摂取カロリーは1250kcal~1500kcalとなります。
この目標体重から算出する方法は目標体重をベースに算出するのでダイエット時の摂取カロリー目安を立てやすいのですが、大幅な体重減を伴う場合は身体に大きな負担をかける恐れがあります。
よって、この計算方法を利用してダイエットを行う際は、数キロ程度の減量に区切って計算することをおススメします。
摂取カロリーを大幅に下げるのは逆効果!
必要な摂取カロリー数が把握できれば、あとはどれくらいまで摂取カロリーを落とすのかです。「摂取カロリー < 消費カロリー」という食事を継続すれば、必ずダイエット効果は発揮されます。
よって、大きなダイエット効果を望むなら、大幅に摂取カロリーを下げた方がいいと考えるのは当然でしょう。しかし、あまりに摂取カロリーを下げてしまうと、まったくダイエット効果が出ない事態に陥ってしまいます。
これは身体のホメオスタシスという生体恒常性機能が働くからです。このホメオスタシスという機能は、生体を常に一定に保とうとする働きがあります。
よって、急に摂取カロリーが減ると身体は危険な飢餓状態に入ったと判断して、消費エネルギーを抑えて、できるだけ多くの脂肪を蓄えようとします。
つまり身体を太りやすく痩せにくい状態に変化させてしまうので、いくら摂取カロリーを減らしてもなかなか痩せられない状態が続くのです。
ホメオスタシスは1カ月以上継続されることもあるので、こんな状態に陥ってしまってはダイエットをする意味自体がなくなってしまいます。
そうならないためにも摂取カロリーを下げる際には、極端な下げ方をしないよう注意しましょう。
太りやすい体質の人と痩せやすい体質の人の違いは?
そもそも痩せやすい人は何が違うのかを考えてみましょう。疾患などがある場合は別ですが、一般的な健康体で痩せやすい人というのは、脂肪を溜め込みにくい体質と言えます。
摂取したカロリーをきちんと消費出来る人、つまり、脂肪をエネルギーに変えやすい人と言えるでしょう。
毎日同じようなカロリーのものを同じだけ食べても、痩せている人は食べた分きちんと消費していますし、痩せにくい人は消費出来ずに脂肪細胞に溜め込んでしまっているのです。
脂肪を溜め込みにくい人は、同じ運動をしてもきちんとエネルギーを作り出せますが、脂肪を溜め込みやすい人は、同じカロリーの運動をしてもうまくエネルギー化出来ません。
うまく脂肪を燃やせるか燃やせないか、どうやらここに掛かっているようですね。では痩せにくい人は、どうしてうまく脂肪を燃焼させられないのでしょうか?
これにはいくつかの原因が考えられます。
太りやすい原因~血行
脂肪をうまく燃焼出来ない原因としては、血行の悪さが考えられます。
血液の循環は非常に重要で、細胞が活発に活動するためには、絶対に隅々まで血液の循環が必要です。そもそも脂肪をエネルギーに換えて使うのは、脳や内蔵、筋肉などの個々の細胞が活動するためです。
その動きが鈍っているようでは、使うエネルギー量も減ってしまうのは当然のこと。新陳代謝が活発でなければ、エネルギーも必要なくなってしまうのです。
太りやすい原因~筋力の差
心臓を動かしたり内臓機能を働かせたりする仕組みは同じですから、同じぐらいのエネルギー量しか使いません。基礎代謝を大きく変えるのは筋肉がどれだけついているかと言うことです。
人の体は臓器、骨、筋肉、脂肪、皮からなりますが、このうち努力次第で増やすことができるのは筋肉です。筋肉の量が多い人は脂肪の量も比較的少なく、エネルギーを大量に必要とします。
エネルギーが多く使われれば使われるほど、痩せやすい体質になります。一方運動不足などから筋肉の量が少ない人は脂肪の量が比較的多いです。
標準体重の人なら問題ありませんが、BMIが肥満度Ⅰ以上という場合は筋肉量が少ない可能性が高く、代謝も低いため痩せ肉と考えられるのです。
太りやすい原因~基礎代謝
痩せやすい人と痩せにくい人の大きな違いは基礎代謝の違いです。
基礎代謝というのは、何もせずに寝ているだけでも消費するエネルギーのことです。つまり、基礎代謝が高ければ、寝ていてもエネルギーはどんどん消費されるということ。
人の体は常に代謝を繰り返しています。代謝は簡単に言えばエネルギーの生産と消費です。常にエネルギーを作り、常にエネルギーを消費しています。
指先一つ動かすような小さな動きでも体はエネルギーを消費しますし、心臓を動かす、胃腸を働かせる、呼吸をする、思考すると言った様々なシーンでエネルギーが使われます。
これには上記の筋肉量も関係して来ますし、年齢や性別も関係して来ますが、体内酵素の量にも深い関係があります。きちんと体内で代謝が行われているかどうかが鍵なのです。
1日に必要なエネルギーの総量を基礎代謝と言い、代謝する量は個人によって変わってきます。基礎代謝が大きい人の方が痩せやすく、小さい人の方が痩せにくいという事です。
太りやすい原因~食生活
痩せやすい人は腹八分目を心がけており、消化酵素もそれほど大量に使いません。余った体内酵素は代謝酵素に回されますから、代謝が低下すると言うこともほとんどないでしょう。
一方痩せにくい人は一度にたくさんの量を食べて消化酵素をたくさん消費する傾向にあるようです。お腹いっぱいになるまで食べると消化も盛んに行われますので、その分代謝に回る酵素が減ってしまうのです。
人には消化と代謝に使われる体内酵素がありますが、上限量は決められておりしかも年齢とともに減っていきます。
暴飲暴食やだらだら食べも消化酵素をたくさん使って代謝酵素が減る原因となりますので、食事のとり方や栄養バランスには気を付けたいところです。
また、実はたんぱく質は体の代謝を上げてくれる栄養素です。
間違ったダイエットに非常に多いのが、たんぱく質を摂らなくなることです。必要以上に控えると、代謝が落ちてまったく燃やせない体になってしまいます。
たんぱく質を手軽に摂取したいなら美容プロテインがおすすめです。理想は高たんぱく低カロリーですので、うまく利用してみましょう。

太りやすい原因~生活習慣
規則正しい生活習慣を送っている人は比較的痩せやすい体質です。
睡眠時間をきちんと確保している、ストレスを適度に解消しているという方は、自律神経も安定していますし、体の回復もきちんと行われています。
一方不規則な生活を送っている方は、睡眠不足やストレスなどから自律神経も乱れやすく、代謝も低下しやすくなります。
特に22時から2時までの質のいい睡眠が体の回復や筋力アップなどにつながりますから、睡眠不足は避けたいものです。
代謝が低下すればその分太りやすくなりますし、ストレスは自律神経の乱れや血行不良などを引き起こしますから適度に解消した方がいいでしょう。
太る体質を卒業して痩せやすい体を目指そう
痩せにくいと悩んでいる方は痩せやすい体質を目指し、一つずつ変えていきましょう。たとえば睡眠時間が足りないという方は、22時から2時まででもしっかり寝るようにしましょう。
出来れば21時までに布団に入るようにしたいところです。
食事の内容も見直し、ビタミンやミネラルはきちんと取ることができているか、生の野菜や果物、発酵食品で酵素を補うことができるか、脂質が多すぎないかなどと言ったこともチェックしてみてください。
ストレスを適度に解消し、痩せやすい体質を目指すようにしましょう。